
不動産投資の基本は「収益性」と「資産性」の2軸
不動産投資って、一見すると難しそうだけど、考え方はすごくシンプル。大きく分けると「毎月の収入を得るか(収益性)」「将来的な資産を増やすか(資産性)」の2つに分類できるんだ。これは投資の入口でとても大事な視点だと思う。
収益性物件とは?毎月の黒字が魅力
たとえば、地方のアパート。購入価格が安く、家賃収入とのバランスがいい。だから毎月手元に現金が残る=キャッシュフローが黒字になりやすい。利回りも高く、うまくいけば自己資金をすぐに回収できる。実際、「まずはこういう物件でCFを稼ごう」という考え方は多いよね。
資産性物件とは?見えない利益を積み上げる投資法
一方で、東京の都心部などにある資産性重視の物件。毎月のキャッシュフローは少なめだけど、土地の価値が高く、借金を返すたびに「目に見えない資産」が増えていく。この考え方、実はとても本質的なんだ。
よく聞く「まずは収益性重視」は本当に正しいのか?
よくあるのが「1件目は収益性物件にしましょう」というアドバイス。これは確かに間違ってはいない。だって現金がないと次の投資に進めないし、銀行もキャッシュを見てる。でも、本当にそれが“正解”なのか、一度立ち止まって考えてみてほしい。
収益性物件の落とし穴
CFが出る=安心、ではない。築古物件であれば修繕リスクはあるし、売却時に価値が残ってないことも多い。つまり「毎月の黒字」に満足して、最終的に資産が増えないケースもある。出口戦略を考えていないと、思ったより苦労する。
資産性物件の意外なメリット
一方、資産性物件は「お金が貯まらない」ように見える。でも実は、借入の元本がどんどん減っていき、その分だけ自分の純資産が積み上がっていくんだ。これって、見えにくいけど確実に“利益”なんだよね。
「資産性」はなぜ銀行から高く評価されるのか?
銀行は、「毎月のCF」だけじゃなく「どんな物件を持っているか」も見ている。たとえば、資産性物件を持っていると、返済が進むごとに自己資本比率が上がる。つまり、次の融資を引きやすくなる。
残債が減る=純資産が増える
借入を返すことで、帳簿上の負債が減り、自分の純資産が増える。この変化は一見地味だけど、将来的に非常に大きな意味を持つ。なぜなら、見えない資産は、自分で浪費できない=強制的な資産形成になるから。
目に見えないCFが将来の信用力になる
キャッシュフローがないことは、確かにリスク。修繕や空室などがあると苦しくなる。でも、目に見えない資産は“貯金”と同じ。将来、担保評価として銀行が見てくれる。これが「資産性は出口に困らない」と言われる理由。
結論|どちらかだけではなく「バランス」がカギ
収益性と資産性、どちらかに偏るのではなく、自分のライフスタイル・リスク許容度に合わせて「バランスよく」選ぶのが理想。最初に収益性でキャッシュを確保、そのあと資産性で信用力を上げる戦略もあるし、その逆もあり得る。
人口減少時代の不動産投資戦略
これからの日本は、地方の人口がどんどん減る時代。収益性重視の物件は、空室リスクが今後さらに高まる可能性がある。その点で、資産性重視の都市部物件の価値はむしろ高まっていく。希少性という意味で、これは無視できない要素。
バフェット的思考で「見えない利益」を重視しよう
投資の神様・バフェットがよく言う「ルックスルー利益」。これは、目に見えないけれど着実に積み上がっていく利益のこと。不動産でも同じ。毎月のCFだけじゃなく、残債の減り方や土地の価値に目を向けてみよう。きっと投資の視野が広がるはず。